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上海自由貿易区経験の普及、中国経済のモデルチェンジを促進

2014年 10月 29日20:50 提供:チャイナネット

  中国国際経済交流センター情報部の徐洪才部長は先般記者に対し、「上海自由貿易区は決して優遇政策の試験的導入の場に終わらず、制度革新の高地だ。自由貿易区は税務、通関の監督·管理、商品検査、とりわけ金融といった面でかなり大きな制度革新を遂げた」と表明した。

  さらに、「特に貿易の自由化、投資の利便化、金融革新、事中·事後監督といった面における革新措置は大胆なチャレンジであり、それを全国に押し広める価値のある経験だ」と評価した。 徐部長は、貿易の面で上海自由貿易区は通関の手続きを簡素化し、通関の効率の大幅な向上につなげ、投資の面でネガティブリストによる管理を実施することで投資家参入基準を引き下げ、金融の面で資本勘定における人民元兌換自由化の促進に取り組んできたと紹介しながら、これらの改革と取組がもたらした効果は目に見えるもので、そのことによって貿易区という決して大きくない土地が一年前と打って変わるようになった、と述べた。

  中国銀行国際金融研究所の高玉偉研究員は、政府は上海自由貿易区の成立当初から同区の経験が成熟次第全国に広める方針だったと述べた。氏は、企業登録制度の改革措置が間もなく全国に導入する予定で、外貨管理における集中外貨入出金制度、グロスボード人民元の双方向現金プール関連制度などについても全国に押し広める条件が整っていると説明した。

 上海自由貿易区に続き、いくつかの地方も自由貿易区計画を立てている。徐部長は、自由貿易区は上海という一つの都市のみにとどまることをしてはならず、改革の全面的深化という目標に基づき、条件が整ったその他の地区にも導入する必要があり、上海の経験を組み入れると同時に地域特徴を生かしながら差別化競争を行うべきだと語った。いまのところ、最も注目されるのは長く取りざたされている天津自由貿易計画だ。関係筋によると、天津港はその地縁的優位をよりどころに対外開放拡大の新たな重要陣地になるという。「天津の大型装備製造業は成長が目覚ましく、ファイナンスリースへの需要も高い。それが天津の優勢だ」。

注目すべきことは、上海自由貿易区の外貨管理における革新措置、クロスボーダー双方向人民元資金プール関連制度といった金融改革の成果は中国の対外貿易や投融資の利便化を促進するほか、多国籍企業の財務コストの削減につながるため、多国籍企業を引き付ける魅力が高まり、複製可能性がかなり高い点である。一方、上海自由貿易区の自由貿易口座システムにより、企業が国際金融市場とリンクしながら、国内市場と限定的に隔離するという環境が作り出されている。実際、これら成熟した経験はすでに条件の備わった他の地区にも導入されている。例えば、「天津生態城(エコシティ)」と「蘇州工業パーク」ではすでにクロスボーダー人民元業務の革新措置が実施されている。

徐部長は、「各地の異なるリスク管理能力を考慮して、自由貿易区の構築過程において金融業務革新の安定的推進も欠かせないものだ」と指摘している。