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相場下落で1ドル7元に近づく人民元 その影響は?

2022年 9月 8日16:49 提供:人民網日本語版

  人民元の対米ドルレートが今、1ドル7元に近づきつつある。人民元が7元の大台を突破するかどうかに注目が集まっている(1元は約20.7円)。中国新聞網が伝えた。

  中国人民銀行(中央銀行)が権限を授与した中国外貨取引センターが7日に発表した人民元レート基準値は1ドル=6.9160元で、前営業日に比べて64ベーシスポイント(bp)低下した。

  またオンショア人民元の対ドルレートは6.97元を突破し、オフショア人民元の対ドルレートも一時6.99元を突破して、7元の大台が間近に迫った。

  

  人民元と米ドルの資料画像。(撮影・李金鑫)

  人民元相場はなぜ下落したか?

  人民元相場の下落には複数要因の影響があり、最近は主にドルの利上げの政策調整と関係がある。

  データによれば、ドルは今年に入ってから14.6%値上がりし、ドル高を背景として、特別引出権(SDR)の通貨バスケットを構成するドル以外の通貨がドルに対していずれも大幅に値下がりした。1-8月でユーロは12%、英ポンドは14%、日本円は17%、人民元は8%、それぞれ値下がりした。

  中国銀行研究院の王有鑫シニア研究員は、「米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げプロセスの継続、ユーロの低迷などの要因の影響により、外部ではドル指数が上昇を続け、人民元相場に調整の圧力をもたらした」と述べた。

  しかしドル以外の通貨と比較すると、人民元の下落幅は最も小さい。人民銀行の劉国強副総裁は5日に、「人民元の下落は相対的に小幅な上、SDRバスケットの中で、人民元はドルに対しては値下がりしたが、ドル以外の通貨に対しては値上がりしているのであって、SDRのドル以外の通貨に対してもドルに対するのと同じように値下がりはしていない。SDRバスケットの中の基本的な状況はドルの値上がりであり、人民元も値上がりしたが、ドルの上昇幅が人民元の上昇幅よりもやや大きいということだ。そのため人民元が全面的に値下がりしたわけではない」と述べた。

  人民元下落の影響は?

  一般的に言えば、人民元が値下がりすると、海外での留学や買い物などのコストが増加すると同時に、輸入が圧力を受けるが、輸出にとっては好材料になる。

  税関総署が7日に発表したデータでは、今年1-8月の中国の輸出入総額は前年同期比10.1%増の27兆3千億元だった。そのうち輸出は同14.2%増の15兆4800億元、輸入は同5.2%増の11兆8200億元だった。

  商務部国際貿易経済協力研究院国際市場研究所の白明副所長は、「人民元の下落は輸出企業の輸出による収入を増やし、競争力と収益性を高めるのにプラスだ。しかし人民元相場下落は両刃の剣でもある。輸出企業は人民元相場下落により収入が増えるが、輸入した原材料や部品を大量に使用している場合は、人民元相場下落により支出が増加する可能性が高い」と述べた。

  中国民生銀行の温彬チーフエコノミストは、「中国の輸出入業務を手がける対外貿易企業は、人民元の上昇・下落に賭けるようなことはせず、為替リスクの管理を着実に行い、企業の正常な生産経営を確保するべきだ」と指摘した。

  人民元は7元を突破するか?

  人民元相場の今後の動きについて、現在の市場がもっぱら関心を寄せるのは7元の大台を突破するかどうかという点だ。

  中信建投証券の指摘によれば、人民元とドルの連動性が明らかに強まっていることを背景として、人民元相場の今後の動きを分析すると、ドル指数によって決まる部分が大きいといえる。そのため人民元には値下がりの圧力、さらには7元を突破する圧力がかかるが、現在の下落は資本の流動への影響がそれほど強くなく、大幅に人民元が弱くなることはないだろうという。

  平安証券の鍾正生チーフエコノミストは、「今の人民元相場には7元を突破する可能性がある。ドルの位置に比べて、目下の人民元相場が位置するポイントはまだ明らかに強い。しかし人民相場のポイントそれ自体が最も重要なことではなく、中国の国境を越えた資本の流動情勢が安定するかどうかこそが問題の本質だ。2019年8月と2020年初めの2回、人民元は7元を突破したが、その後元に戻った。7元というポイント自体がいわゆるオーバーシュートを引き起こしやすいわけではない」との見方を示した。

  人民銀行の劉国強副総裁は、「人民元の長期的な動きは明確であり、今後は世界の人民元に対する受け入れ度が高まり続けるのが長期的なトレンドになる。しかし短期的には、双方向に変動するのが一種の常態だ。合理的でバランスが取れ、基本的に安定するのは、私たちが歓迎すべきことだ。そして私たちにはそれを支える実力もある」との見方を示した。

  人民銀行は9月15日から金融機関の外貨預金準備率を2ポイント引き下げる。つまり現行の8%から6%に引き下げるということだ。これは今年2回目の引き下げになる。専門家は、「人民銀行のこの措置は市場に示した積極的なシグナルであり、人民元相場の予想を安定させ、理性的でないオーバーシュートの出現を回避するのにプラスだ」との見方を示した。(編集KS)

  「人民網日本語版」2022年9月8日