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人間中心で社会の課題を解決 150周年に進むコニカミノルタ=コニカミノルタ董事総経理

2022年 12月 27日12:27 提供:東方網

  コニカミノルタの吉岡伸弥氏は2015年、コニカミノルタ(中国)投資有限公司の副総経理に任命された。そして2020年5月に董事総経理として上海任命され、同社の中国事業を担ってきた。コニカミノルタ(中国)投資有限公司は現在、7年連続で着実な成長を実現し、年平均の複合成長率は16.6%に達している。今回、来年コニカミノルタグループが150周年を迎えるにあたり、吉岡伸弥氏に話を聞いた。

コニカミノルタの吉岡伸弥董事総経理

 画像技術を磨き続け、「見える」欲求を満たす

 1873年の創業以来、コニカミノルタはオートフォーカス一眼レフカメラa-7000、拡大·縮尺機能を備えたコピー機EP450Zなど、多くの「世界初」の製品を世に送り出してきた。その背後にあるのはコニカミノルタの150年近い歴史を貫く「可視化」DNAと、常に磨きをかけ続けてきた画像技術だ。2030年のさらに遠い未来に向けて、コニカミノルタは世界の人口増加、高齢少子化、新型コロナウイルス、気候温暖化などのマクロ環境の変化を洞察している。さらに、仕事の意義向上と企業の活力向上並びに、社会の安心·安全の確保、限られた資源の有効活用、健康で高品質な生活の実現、気候変動など、五つの社会的課題を再定義した。吉岡氏は、コニカミノルタは独自の画像技術を積極的に活用し、各業界のお客様の「可視化」欲求に応え、人々がより幸福感と価値のある人生を実現することに役立ち、ひいては人類と社会の持続可能な発展に貢献したいと述べ、これに基づいて、2020年末に新たな企業経営ビジョン「Imaging to the People」を打ち出したと語った。

 「製造業には一般的に厳格なモニタリングが求められます。ガス漏れのように臭わなく見えないものだけでなく、インフラの老朽化も見にくいものです。そこで、スマート監視ビデオ装置と可視化技術を利用してガス漏れを可視化し、インフラでの亀裂を設備で監視するなど、政府や企業の効率的で安全な生産を支援しています」と、いくつかの実例を挙げて説明した。

 中国市場に数十年根をおろし中国企業を積極的に支援

 現在、各業界にはデジタル化に対する切実なニーズがある。コニカミノルタグループも2020年に中期経営計画DX 2022(デジタルシフト2022)を打ち出し、デジタルシフトを通じて顧客のビジネスモデルの変革を後押しすることを目指している。吉岡氏の紹介によると、コニカミノルタはデジタルシフト戦略を通じて持続可能な発展モデルに転換し、真の社会課題解決型会社に進もうとしている。また、コニカミノルタも5G、自動車電化などの趨勢に着目し、正しい光と色の測定を提供することを通じて、中国製造業の生産最適化に貢献している。

 「私たちは中国市場に数十年、根を下ろしています。中国は研究開発、生産、販売、サービス、調達物流など会社のすべての機能を有しており、このような完全な会社の機能を持っているのは、日本を除いて海外では中国が唯一の国です」。中国での仕組みといえば、吉岡氏は「中国での社員数も8000人に達し、グローバル社員数の25%を占めています」と、少し誇らしげに語る。新型コロナの影響にあっても、コニカミノルタ計測事業部の売上高は上昇した。これらは中国企業と長期的にわたって良好な協力関係を構築していると関係があると、吉岡氏は述べた。

 コニカミノルタ傘下の計量計測事業部の色測定·光測定器は、自動車、携帯、パソコン、宇宙航空、食品、医薬、プラスチック、塗料などの分野で著名な多くの顧客企業に対して、正確で信頼性の高い色と光学測定のソリューションを提供している。氏は「製品とソリューションの優れたパフォーマンス、専門的な技術経験とサービスによって、コニカミノルタの工業機器製品は市場に認められ、より良質で付加価値のあるソリューションを共同で検討するお客様やパートナーも増えています」と付け加えた。

 中国国内では、ますます多くの自主新エネルギーブランドが生産拡大期に入っている。コニカミノルタは自動車メーカーが車体塗装、研磨、磨きなどでの瑕疵検査におけるコスト削減と効率化の実現を期待していることを洞察し、EINES生産ライン塗装自動検査システムによって、自動車の外観の傷、色の差などの問題を可視化した。自動車企業がカスタマイズしたデジタル品質管理報告書も作成し、さらに自動車企業向けに検出効率の大幅な向上と生産の安定、人件費の削減を実現させた。現在、コニカミノルタは多くの自動車や新エネルギーブランド企業と緊密に提携しており、独自技術でのメリットによってデジタル化の移行プロセスを加速させ、新しいビジネス価値を創造している。

 コニカミノルタのEINES生産ライン塗装自動検査システム

 企業の社会的な責任を実践 目が不自由な人の「可視化」欲求を手助け

 企業の社会的責任について吉岡氏は、「コニカミノルタは『可視化』という生まれ持ったDNAを企業の社会的責任活動に伸ばしている」と述べ、「私たちから見れば、『可視化』の意味は、すでに見える人がより多く、遠くに見えるように手助けするだけでなく、見えない人や目の不自由な人(視覚障害者)を助け、生活の『可視化』を実現するのを助けることなのです」と説明した。

 関係者によると、中国には約1700万人の目の不自由な人がいるが、盲導犬学校は約5校しかなく、盲導犬の数も少ないという。そこで2021年からコニカミノルタは盲導犬学校に物資を寄付し始めた。コニカミノルタ中国区の各社員に呼び掛けて古着を提供してもらい、それを犬用のマットに作って、盲導犬の居住条件を改善する活動をしている。この「環境保護+公益」の理念と気軽に参加できる活動は、多くの社員、さらに社会各界の心優しい人々に広く認められ、支持されている。スタートして以来、累計1トン以上の古着が集まった。他にもコニカミノルタでは御守や木材パルプからできた食器洗い布、抱き枕などの記念グッズをデザイン·製作して、柔軟な発想で盲導犬の物語を語り、人々の記憶にアンカーを植え付けて注目を集めようとしている。このような活動は認知の転換を促し、最終的にはその行為の変化も引き起こしているという。

 吉岡氏は、「この活動はちょうど私たちの『Imaging to the People』という経営ビジョンと合致しています。盲導犬学校への寄付は資金援助に限らず、社員一人一人が非常に重視して心を込めて行っている企業の社会的責任活動だと思っています」と話した。

広州盲導犬学校で行われたコニカミノルタの寄付イベント

 他にもコニカミノルタは、「柯学図書館建設支援計画」として、青海の山間部に住んでいる子供らの教育支援、「青い海洋公益行」による海辺のゴミ拾い活動、「緑意騰格里公益行」による砂対策など、多くの活動を展開している。

コニカミノルタが展開する様々な社会的責任活動

 来年、コニカミノルタは創業150周年を迎える。「私たちはコニカミノルタの中国での発展にとても期待しています。中国は世界で最も人口の多い国であり、経済発展のスピードも非常に速く、どんどんと発展しています。私はコニカミノルタも今後、中国の発展の上げ潮に乗せてもらい、ともに発展するグループ会社として一つの家族になることを期待しています。150周年を機会にして、中国ビジネスのますますの発展を図っていきたいです」。吉岡氏はコニカミノルタの中国での素晴らしい未来を明るく見据えている。

(編集:曹 俊)