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中国の食材と調味料で日本料理を作る 上海のシェフがWWCで初優勝

2020年 6月 17日16:08 提供:東方網 編集者:曹俊

 今年2月に東京で行われた「第7回和食ワールドチャレンジ(WWC)」で、上海人シェフ·王瑋平さんが中国人として初めて優勝に輝いた。王さんは蓮根羊羹、蛤の蒸すし、松笠慈姑、塩蒸し鴨の葱椒風味、海老田楽大根、金柑釜の春菊浸しなど、6品目からなる前菜作品「華日迎春」を制作し、高く評価された。

王瑋平さんが作った作品

 そしてこれを祝して今月15日の午後、上海外灘6号SUN with AQUAJAPANESE DINING/東京和食において、WWC優勝の記念会が催された。この記念会は「五五ショッピング祭」の一環として、サントリー(中国)投資有限公司とサントリー餐飲管理(上海)有限公司の主催、在上海日本国総領事館の協力で、「日本と日本料理文化体験の旅」のイベントとして行われた。

 WWCは外国人の料理人を対象とした、日本の農林水産省主催の日本料理コンテストである。世界各地の予選で選ばれた5人のトップ料理人が参加するもので、今年は中国、シンガポール、アメリカ、フランス、スペインなどの5つの予選エリアの優勝者が東京に招かれ、日本料理の技術と知識のコンテストが行われた。

授賞された王瑋平さん(右から2人目)

 今回WWCで優勝を獲得した王瑋平さんは、SUN with AQUA/東京和食の料理長である。今回のメインテーマは「食感~ Texture and Mouthfeel ~」。コンテストが早春の2月に開催されることから、季節に合わせて「華日迎春」と名づけられた。「早春に万物が芽吹く」という意味だ。王さんは23年間も日本料理に携わってきたが、この豊かな経験と日本料理への理解、そして大胆な革新が快挙に繋がったといえよう。今回のコンテストで王さんは、大胆にも日本の酢の代わりに鎮江の黒酢で寿司を作ったが、これに関して審査委員からは、「蛤のお寿司の酢飯に中国の黒酢を使用した王選手の作品は、日本料理でありながら自国のテイストを取り入れたアイデアが素晴らしかった」と高く評価され、優勝が決定したという。王さんは、中国の食材と中国の調味料を日本料理へ取り入れることを通じて、料理で文化交流を促進し、中日両国間の友好関係をさらに強化したい、と抱負を語った。

  在上海日本国総領事の磯俣秋男総領事

 在上海日本国総領事の磯俣秋男総領事も、今回の「日本と日本料理文化体験の旅」イベントに出席。王料理長が優勝したことを祝して、「上海を中心にする華東地区は中日両国交流の最前線であり、上海から中日両国間のビジネスを再開してほしい」と期待を表明した。

 上海外資協会の黄峰会長

 上海外資協会の黄峰会長は、「サントリーは協会の副会長機構として、1981年から中国に進出して以来、中国と上海の発展を積極的に支持している。その傘下のレストランが提供する日本料理も貴重な匠の精神を示し、おいしい料理を提供しながら、中日文化の交流も促進している。サントリーのような外資系企業が中日経済文化の交流を推し進めることを期待するとともに、さらに多くの日系企業、特にハイエンドの製造業と現代サービス業の日系企業が上海への投資を歓迎している」と述べた。

SUN with AQUAJAPANESE DINING/東京和食の総料理長本多淳一さん(右)と料理長の王瑋平さんが現場で作ったすし

(曹 俊)