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上海の専門家が海外の華僑華人団体とビデオ会議 新型コロナウイルスに関する経験交流

2020年 3月 17日16:56 提供:東方網 編集者:王笑陽

 新型コロナウイルス感染症が中国国内では下火になっている一方で、海外では大きく拡大している。この現状をうけて上海の感染症対策専門家は、イタリア、フランス、マレーシア、オーストラリア、そしてアラブ首長国連邦の華僑華人団体とビデオ会議を開き、新型コロナウイルス感染症に関するよくある質問に答え、中国の感染予防対策や治療法などを紹介した。

 会議に出席した上海の専門家は、中国科学院院士で復旦大学付属中山病院心臓血管内科の葛均波主任、中国-WHO連合専門家考察チームのメンバーで復旦大学上海医学院の呉凡副院長、上海新型コロナウイルス肺炎医療専門家チームのリーダーで復旦大学付属華山病院感染症科の張文宏主任、上海交通大学医学院付属瑞金医院感染症科主任で伝染病と流行病学教学研究室の謝青主任の4名である。

 中国人は今、外出する時に必ずマスクをつけているが、欧米ではもともとマスクをつける習慣がない。これに対して謝青氏は、人の多いところに行く時にはマスクを着用する方がいいと勧めた。「特にヨーロッパなどの地域では、人が集まってコーヒーを飲む習慣があると聞いています。そのような行動では緊密な接触がよく発生するのでウイルスを伝播するリスクが高いです」と述べ、「マスクをつけることは自分自身を守ることでもあり、他者を守ることでもあります」と指摘した。

 新型コロナウイルス感染症はいつ終息するのかというのはよくある質問だ。これに対して張主任は、「まだ先が見えないが、経済活動を回復しながらウイルスと闘うという心構えを持つほうがいいでしょう」と答えた。研究によると温度と湿度が高くなるとウイルスがやや減少することも分かったので、呉凡副院長は、「新たな感染者は必ず少なくなるとは言えませんが、軽症者は多くなるでしょう」と、北半球の夏季をよく把握した方がいいという意見を述べた。

 専門家たちは上海の感染予防対策も紹介した。上海では感染が確認された患者の感染経路がすべて明確にされ、その中でも特にすでに感染が確認された人との濃厚接触者が多いということがわかった。このため、「感染源を明らかにする、早く検査して診断する、早く治療する」という一連の措置が極めて重要であると指摘した。

 国内での新型コロナウイルス感染症の流行期間中には、様々な華僑華人団体が約40万ユーロ相当の物資を寄付してくれたが、これに対して上海海外聯誼会と上海市帰国華僑連合会からは感謝の意が表された。

 そして現在イタリアで感染が広がっていて、新たな感染者が特に多いことを受け、上海海外聯誼会と上海市帰国華僑連合会はこの会議の中で、イタリアの華僑華人団体にN95マスク、医療用マスク、ゴーグル、防護服などの物資を寄付することを発表した。各国の華僑華人団体との交流を終えたあと、上海の専門家たちはさらにイタリア衛生部部長代表や医師と会議を開いて、臨床診療や公衆衛生対策などついて検討した。

 今度のビデオ会議は上海海外聯誼会、上海市帰国華僑連合会、イタリア上海総商会、マレーシア中華大会堂総会、フランス華僑華人会、オーストラリアシドニー上海商会、アラブ首長国連邦上海総商会などの共催により開かれた。東方網はライブ放送で会議をサポートした。