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ロシア産エネルギー禁輸で「確実に儲ける」米国の思惑

2022年 4月 7日16:50 提供:人民網日本語版

  米国政府は3月、ロシア産エネルギーの輸入禁止を発表して、ロシア経済の命綱を断とうとした。4月5日に米国がロシアへの追加制裁の継続を発表すると、すぐにEUが後に続き、新たな制裁案を打ち出した。新華社が伝えた。

  ロシア・ウクライナ紛争を作り出した米国は、利益を得続けるための作戦を早くからしっかりと立てきた。つまり、対露制裁の圧力を振りかざしながら、エネルギー・安全保障面で欧州への束縛を強化することで、対露制裁の負の影響の代償を同盟国に払わせると同時に、自国は戦争で大儲けするというものだ。米国はすでに欧州の「エネルギー供給危機」における最大の勝者となったが、「損をせず確実に儲ける」このビジネスによって、利己的で横暴なその覇権主義的本性を再び露呈した。

  米国がこの禁輸措置に踏み切れるのは、ロシア産エネルギーへの自国の需要が非常に少ないからだ。米エネルギー情報局(EIA)の統計によると、2021年の米国の石油輸入全体に占めるロシア産石油の割合は8%で、このうち原油はわずか3%だった。また、米国は2019年以降、ロシア産液化天然ガス(LNG)を輸入していない。

  米国と比べ、欧州は対露エネルギー制裁に踏み切るための底力が著しく不足している。EUの統計によると、2021年上半期、EUは天然ガス供給の46.8%、石油供給の24.7%をロシアに依存している。EUの中で、ドイツはロシア産エネルギーを最も多く輸入しており、ロシアへのエネルギー依存からの脱却は決して容易ではない。

  同盟国が対露制裁に踏み切るよう促すため、米国はEUへの天然ガス供給を増やすことを約束した。3月25日に米国とEUが発表した共同声明で、米国は今年、EUへのLNG輸出を少なくとも150億立方メートル増やすと約束。しかし、これは欧州にとって「安心材料」となるには至らなかった。米国が欧州のエネルギーの不足分を短期間で補うことはできない。米国の欧州向け天然ガス輸出は主に海運に頼っており、米国が目指す欧州向け天然ガス輸出の拡大を確保するためのインフラ整備には2〜5年かかるうえ、巨額の建設費を要する。

  また、米国が欧州向け天然ガス輸出の拡大を発表したのは、決して欧州のためを思ってではなく、自国企業にビジネスチャンスを生み出すためだ。ニューヨーク・タイムズによると、米国のあるLNG生産企業は、現在、輸出用天然ガスの液化処理に用いる新設備の建設を準備している。同社は連邦政府に対して、同プロジェクトの許可と環境審査の手続を加速するとともに、大手銀行や投資家の懸念を解消し、従来型エネルギーへの投資拡大へと誘導するよう働きかけている。米テキサス州のエネルギー企業関連団体のエコノミストは、ロシアが欧州への天然ガス輸出を制限または停止した場合、テキサス州さらには米国の石油・天然ガス生産企業がその空白の一部を埋めることができると指摘する。原油価格の上昇は、テキサス州の石油・ガス生産企業にとって需要増による利益増を意味し、短期間に同州の石油・天然ガス産業の成長を押し上げることが期待される。

  米欧の対露エネルギー制裁を振り返ると、米国が前面に出て「ロシアへの懲罰」を名目に掲げながら、実際には自らの利益のみを図ってきたこと、欧州が受け身で追従し、重いエネルギー負担と経済的損失を背負わされてきたことに難なく気づくだろう。米国のある政治アナリストは、米国がウクライナを利用して、ロシアとEUの経済・貿易関係を断ち切ろうとしているのは明らかだとの見方を示す。

  一方的制裁によって他国を米国の意向に従わせようとする企てが、合理的でも合法的でもなく、米国の利益を維持するための手段の一つに過ぎないことは、長年にわたり多くの事実が証明している。米国は、ロシア・ウクライナ紛争を利用して、ロシアに対する厳しい経済制裁を次々に発動し、制裁を通じてエネルギー関連で追加利益を得る一方で、それ以上にロシアの地政学的空間をさらに狭め、欧州に対するコントロールを強化して、日増しに衰退する自らの世界覇的覇権を強固なものにすることを戦略目標としているのだ。(編集NA)

  「人民網日本語版」2022年4月7日